遅ればせながら●ベルリン
2009 / 03 / 02 ( Mon ) 遅ればせで申し訳ございません!
2月6日に公式上映が行われたベルリン国際映画祭にて、 園監督&安藤サクラさんの舞台挨拶とQ&Aの全文をご紹介しますー! MC: クリストフ・テルヘヒテ 壇上:園子温、安藤サクラ Q: (クリストフ→園) WOW!!! 脚本段階ではこれほど長い尺になる事を想定していたのですか。 園: いいえ。事実に基づいて、軽いタッチにしようと思っていたが、結果としてこうなりました。 Q: (クリストフ→サクラ) 悪い役を、楽しそうに演じているようにも見受けましたがどうでしたか? サクラ: 想像していなかった役でした。ただコイケという役の重要さを感じていたのでプレッシャーはありつつもとても楽しみました。 ========= 観客からの質問 ========= Q: 日本にはカトリックはどのくらいいるのですか? 神父は珍しいのでは? 園: 結構いますよ。普通にいます。 Q: すばらしい映画をありがとうございました。 音楽のチョイス、使い方、選び方について教えてください。 園: ロック、クラシックを溶け合わせた様なもの、ロックが馴染む映画にしたいと思った。 ベートーベンは毎日聞いていて、ぜひ使いたいと思いました。 Q: この映画は日本に最初にクリスチャンが発展した九州がベースになっているのでしょうか。 園: その話はとても昔の事です。今ではクリスチャンは仏教と同じくらい反映しています。 そしてこの映画は東京がベースです。 Q: すばらしい映画をありがとうございました。 ①ハッピーエンディングというのは最初から想定していたのですか? ②事実に基づくという事で、知り合いからの案なのか、始めから大きなアイディアが自分の中にあったのですか。 園: ①アメリカン・ニューシネマみたいに、最後主人公が死ぬ様な映画もあるが、あえてここはハッピーエンドにしました。それは始めから自分の中で重要な事でした。 ②かなりのフィクションを作っています。。 Q: この映画で伝えたかった事は何ですか。 園: 大きなところでは、ラブストーリーという事。ディテールを言うと、ひとつには絞れないくらい色々な要素があります。その中でコイケはフィクションで、こんな人がいたらいいなあという思いでこのキャラを作りました。 Q: アメリカと日本の(三池崇史監督や園子温監督など)映画の暴力、スプラッター的面白さなどの共通点は何だと思いますか。 園: それはわかりません。でも、三池崇史も私も日本ではとても変わっていて、嫌われて、アウトサイダーです。 (観客:笑) Q: どの時点で4時間という長さという事が分かったのですか。 A: コイケの様なキャラを作ったりして、しまいには辞書の様な分厚さになりました。 Q: 主人公の様な方が監督の周りにいるのですか。 園: 実際には僕の友人で、趣味でパンチラをして、たちまちプロ並みに腕を磨いた変態で、彼の妹が新興宗教にはまって困っているという話をされました。なんとか妹を脱会させようと、変態であるそいつは妹に言うのです。 「こっちの世界に戻ってこい」と。彼の言うこっちの世界って。。。 Q: (→サクラへ) なぜコイケは死ぬのでしょうか。 サクラ: 演出的なコメントは監督にお任せして、演じている身として私が思うのは、 コイケは死ぬ時にやっと人間の感情を持っていたのではないでしょうか。死によって全てを浄化したのだと思います。 園: コイケはいつも小鳥をいつもそばに置いています。そして、死ぬ時には胸から出て行く。それが象徴していると思います。 Q: 日本には変態が多いのですか。 園: 他の国の変態率は知りませんが、人類はみんな変態だと思います。(爆笑→拍手) Q: ゼロ教会というのは実際の宗教なのですか。 園: これはオウム真理教や他の新興宗教をミックスしました。 Q: 全てキャストが良かった。誰がキャスティングをしたのですか。みんな日本では有名な人なのでしょうか。 園: 基本的には新人です。設定は10代後半~20代前半。手垢のついていない新人と映画を作るのが好きです。僕が選んだ人はビッグになるのでサクラもきっとビッグになると思っています。 Q: ありがとう!キリスト教、カトリックなどがテーマとしてあると思いますが、これは他の宗教でも良かったのですか。 園: 罪をテーマにしたかったのでキリスト教である必要はありました。 そして僕自身、キリスト教というよりキリスト自身が好きです。 キリストが生まれたらどんな風になるか、というキリストの映画を作りたいと思っています。 Q: 罪という意識を逃れる事はできるのでしょうか。 園: 「勃起」がなければ人類は存在しない。でもそこには何か罪の意識が伴う。 気高いもなのに堂々とできない変態というか。 Q: 監督は神を信じますか? 園: 勃起する神を信じます! (拍手) 終わり スポンサーサイト
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むきだしていた初日
2009 / 02 / 03 ( Tue ) 「愛のむきだし」、初日舞台挨拶、敢行いたしました!!
雨の降る中、お越しいただきました皆様、ありがとうございましたー。 ここでは、Q&Aの模様をどうぞ! == Q:この映画の企画はどのようなことから生まれたのですか? 監督:15年くらい前、盗撮をしていた友人がおこした事件をもとに作品にしました。 Q:4時間近くという長尺は初めから意図していたものですか? 監督:製作していくうちに、主役以外のキャラクターも思いがけず面白くなっていき、 出来上がってみたら4時間になっていました。 Q:主役のユウは女装、盗撮などをやる過激な役所だがいかがでしたか? 西島:色んな「愛」の形の表現の仕方があるんだなと思いました。 女装はどうせならメイクまでしたかったです。(あまりメイクしていないので) 似合っているかはお客さんの判断にまかせます。(笑) Q:ヨーコ役を演じてみていががでしたか? (満島さん、感極まって涙し、しばらく話せませんでした) 満島:この役を演じる前と後では全然違います。すごく命がけでやりました。 演じる技術とかはあまりないですが本当に一生懸命やりました。素晴らしい作品に参加できて嬉しかったです。 今までで一番生きてるって実感した現場でした。 Q:この映画に参加してみていかがでしたか? 安藤:本当にキャスト・スタッフ全員がこの作品に対して自分をむきだしにしていました。 約2ヶ月の撮影があっという間に過ぎていきました。 Q:神父という役柄はいかがでしたか? 渡部:神父の役だったので聖書の話など覚えることが沢山あって大変でした。 Q:この映画に参加してみていかがでしたか? 渡辺:キレイな神父さん(渡部)にがばっと抱きつく役柄だったので楽しかったです。 キャスト・スタッフ全員で愛をむきだしております。4時間かまえず、ゆっくりとご覧ください。 【主演・西島隆弘さんより一言】 西島:今日は初日に来てくださり、ありがとうございます。 すばらしい作品なので4時間どっぷりつかって下さい。 |
一足先にご感想をいただき!です。
2009 / 01 / 30 ( Fri ) 一足先に、一般特別試写会を行いました!!
感想を寄せてくれた皆さん、ありがとうございますー。 ちょっとだけ、ご紹介させていただいちゃいます! ■ユウくんの生き方を通じて、「愛」について考えさせられました。私も彼のように素直に生きたいと感じました。-20歳女性・大学二年生 ■二時間ぐらいの感じがしました。どうなるのこの話?と思いつつ、楽しんでみていました。 ―44歳男性・会社員 ■園子温監督、最高です!―31歳女性・会社員 ■とにかくすごい!!愛を恥じるな!-16歳女性・高校一年生 ■泣けました!すごく考えさせられる物語で本当によかった。―15歳女性・高校生 ■見終わった後も、衝撃で何も言葉が出なかった。でも泣ける部分もあって 最後は感動しました。―19歳女性・会社員 |
ドキドキ★カウントダウン
2009 / 01 / 26 ( Mon ) いよいよ今週公開になりますー!!!
どぎゃーん! みなさん、31日はぜひ劇場へ足をお運びいただければ、これ幸いにございます。 公開までドキドキカウントダウンですね! 独り言ですみません・・・・。 |
どんだけむきだせばいいのさ!?
2009 / 01 / 26 ( Mon ) まだまだむきだしてます。
■もう、かっこつけてる場合じゃない。いま信じられるのは、まっさらな馬鹿力。結果なんてまるで求めてない、爽快珠玉の3時間57分! ―相田冬二さん(ライター) ■サブをしのぐ疾走感。「愛のむきだし」で園子温監督は - アングラからメジャー - へと大化け。4時間半飽かせず見せる腕力はミドコロ。 ―中川洋吉さん(映画評論家) ■始めた端から終わっていく今を、よだれ垂らし、うろつき走る、生きものの記録。 主体もないまま、‘愛のむきだし’ は世界に遍在する。 ―黒田光一さん(写真家) ■ゼロ年代最後の年の明けに不意にあらわれた巨大な松明(ルビ:たいまつ)のような映画だ。 ―椹木野衣さん(美術批評) ■これはもはや「映画のむきだし」。むきだしで映画が飛び出してこちらに迫ってくる、真の3D映画。 ―花くまゆうさくさん(漫画家) ■とんでもないエピソードをつなぎ合わせてしっかりと形にしてしまった園子温の才能の脱帽。4時間近い異界への旅を心から楽しんだ。 ―立川直樹さん(プロデューサー/ディレクター) ■時にいたいけで時にたくましい西島隆弘のみずみずしい演技力とキュートなクチビルに胸キュンキュンの237分! ―片岡真由美さん(映画ライター) ■ケータイ小説的な感性に、47歳の男があえて抵抗しないで、批評的な強度を獲得し、裸の情熱を湛えて現れたのが『愛のむきだし』という巨大な人間大活劇だ。 ―森直人さん(映画批評) ■映画愛の踏み絵。 ―川口敦子さん(映画評論家) ■奇想天外のメロドラマ。罪という罠から世界を救い出すための237分、まったく退屈させない。 ―福間健二さん(詩人/映画監督) ■全237分の間におそらく132回くらい「なんじゃ、こりゃ?」とつぶやく怒涛の展開。 奇跡を観た! ―門間雄介さん(編集者/ライター) |